不動産投資 インカムゲインとキャピタルゲイン

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不動産投資 インカムゲインとキャピタルゲイン

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不動産賃貸経営は、不動産を賃貸経営して収益を得るか、購入や売却をして利益を得るという不動産投資のうちの賃貸経営部分になります。

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不動産投資には、インカムゲイン(income gain)キャピタルゲイン(capital gain)の大きく分けて二つの収益モデルがあります。

1.インカムゲイン(income gain)

不動産を保有し、賃貸経営することで安定的・継続的に売り上げを上げて、受け取る事の出来る収入の事です。

不動産賃貸経営の場合は、家賃収入です。

ちなみに銀行預金などは受取利息、株式投資などは株主が企業から配当される配当金などがインカムゲインにあたります。

インカムゲインの利回りの目安として、投資不動産の場合、表面利回り(満室想定)などが使われます。他の投資と比べるのに使用する目安です。

表面利回り(満室想定)は、賃貸不動産が満室で家賃が入ってきた場合の年間の収入を不動産価格で割ったものです。

例えば、5,000万円で買った賃貸アパートが、家賃50,000円の部屋が4部屋で1年間の収入を計算すると

家賃50,000円×4部屋×12か月=2,400,000円/年になります。

2,400,000円(年間収入)÷50,000,000円(賃貸アパート価格)=0.048となります。利回り4.8%です。

表面利回り(満室想定)は、あくまでも他の投資と比べる目安です。

実際は、●●●円(実際の年間収入)-●●●円(管理費)-●●●円(修繕費)-●●●円(広告宣伝費)-●●●円(税金)などを計算した金額を賃貸アパート価格で割ったものが、実利回り(実際の利回り)となります。

2.キャピタルゲイン(capital gain)

持っている賃貸アパートなどが買った時の価格より高く売れる事によって得られる収益となります。

売却益とも言います。

不動産の市場価格は、常に変動しています。変動する事により、高く買ったり売ったり、安く買ったり売ったりもします。

一般的に価格が変動するものを安く購入して、高く売る事によって得られる差額収益キャピタルゲインです。

ちなみにこういったキャピタルゲインを生むものに絵画、貴金属、金、ゴルフ会員券、株式、債券などがあります。

当然、逆に高く買って安く売り、売却損の場合もあります。そのマイナス差額が損となります。

マイナス差額で損が出た場合は、キャピタルロスと言います。

賃貸不動産の難しい所は、単に土地や建物の資産価値のみで価格が決定していない所です。

賃貸不動産の基本は、インカムゲインで家賃収入を狙う賃貸経営にありますので、賃貸経営の状態や表面利回りや実利回りが価格に影響しています。

同じ地域で同じ大きさの同じ年式の賃貸アパートがあっても、全室空き室でリフォームもしていなくてすぐに募集も出来ないものと、実際に満室ですぐにインカムゲインが入ってくるものでは、当然価格が変わります。

賃貸の経営状態が良い方が高いのです。逆に賃貸の経営状況が悪ければ安くなります。

それとキャピタルゲインの落とし穴は、所有期間です。

賃貸不動産を所有してから6回お正月を迎える前譲渡(売る事)してしまうと短期譲渡になり、差額収益に掛かる税金が約40%6回お正月を迎えた後譲渡(売る事)すると長期譲渡になり、差額収益に掛かる税金が約20%になります。

厳密には、長期譲渡所得:譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える場合

短期譲渡所得:譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年未満の場合

所有期間によっても、収益は変わってきます。株式のようにパッパッと売ったり買ったり出来ません。

値上がりでの差額収益を狙うのは、危険です。

売る方もバカではないので、何か事情が無ければ安くは売ってくれません。なるべく高く売りたいので、安く買うのは難しい。

購入の際に立地・実利回り・建物の手の入り方・賃貸経営状況などを加味して購入すると言う入口が大事です。

また、何かの事情の安く買える時とは、経験から言うと賃貸経営が苦しく傾いているとか、他の商売が傾いているとか、一刻も早く不動産を現金化したい場合に安く売却に出ます。しかし、こういった安い売りものを狙って待っている個人・法人がたくさんいて、現金を揃えて情報を待っている状態です。ですので、安く売りに出た場合は3日以内で売れてしまうのものです。

銀行に融資を聞いてとか、2~3日悩みますなんてノリでは買えません。ですので、プロ以外の方はコツコツと実直にいきましょう。

世の中、やっぱり現金が強いのです。

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理想から言うと

1.立地が良く(立地は、どんなに考えても手を掛けても変えられない)、賃貸経営が傾いていて、なるべく早く売りたい感じの物件を安く購入する。当然、賃貸経営が傾いているので、空き室のリフォームやり直しや募集に掛かる費用や、満室になるまで家賃収入が少ない事などを加味しての妥当な価格。

2.傾いた賃貸経営を再建するための企画・作戦を立てる。空き室リフォームや外壁塗装や募集の家賃の再設定(見直し)や募集の仕方など

3.一つずつ空き室を埋めて満室にする。

4.満室になった部屋の入居期間をいかに伸ばすかを考える。

5.満室稼働で入居期間が長く、空室率が低ければ、資産価値があがり、賃貸不動産として値が上がる。

6.このまま賃貸不動産を増やすもよし、売却して売却益を得るもよし

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賃貸経営を良好な状態にして、必要な建物維持管理をして、いつ売却しても売却益を得られる状態にして経営していくのが理想です。

賃貸経営が良好だともったいなくて、売りたくないじゃないですか?

逆に中古で売りに出ている賃貸アパートや賃貸マンションなどの1棟収益不動産は、賃貸経営が傾いてきて売りに出ているという考え方もあります。

満室で賃貸経営が良好で相場より高い、賃貸不動産もあります。

上記の内容で賃貸アパート二つの賃貸経営を良好にして、高値で売却して売却益を得て、売却したお金で大きな1棟賃貸マンションの賃貸経営が傾いているものを安く買って、また、賃貸経営を良好にしてインカムゲインを得るなどもあります。

これで売りに出た中古賃貸アパートなどは、賃貸経営が良好なので維持を考えるだけで、賃貸経営が安定します。

実は、インカムゲインもキャピタルゲインも賃貸経営がカギとなります。

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もう一つ賃貸不動産の面白い部分があります。簡単に説明すると

例えば5,000万円の中古賃貸アパートを借入額5,000万円で期間10年でローンを組んで購入したとします。

6年後に買った金額5,000万円と同じ5,000万円で売ったとします。

5,000万円で買った不動産を5,000万円で売ったので儲けは出ていません。しかし、6年間の間に入った家賃収益からローン返済額を引いた金額はは収入として儲けです。

その上、ローンの残債が約2,000万円ぐらいになっているので、売った金額5,000万円からローンの残債2,000万円を返済して、残る3,000万円は現金で手元に残ります。

大した利益は、出ていないのに最後に現金が手元に残る。面白いですね。

感覚としては、賃貸の入居者さんが家賃という積立金を積み立ててくれてたみたいな感じです。購入時に組んだローンの残債が減るスピードで貯金が貯まっていく感覚です。

賃貸経営がうまくいってて、毎月インカムゲインがしっかり収入として入っていれば、売却時にローンの残債以上の金額で売れればリスクとしては、少ないです。

会社の経営も賃貸経営も難しいです。

でも面白いです。

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注意しなければいけない部分

〇表面利回りが高い物件も満室想定時なので、計算している想定家賃が相場が高く、数字上の表面利回りだけ高い物件

〇実際に入居中の部屋もだいぶ前から入居している場合、やたら家賃が高く入居してたりするので、再募集時に相場の家賃になってしまうので、入居中の家賃も相場に合わせて再計算が必要

〇募集中の空き部屋が到底契約にならないような、酷い・汚い部屋もあったりするので、リフォーム具合や想定の修繕も考える。

〇不動産屋のたくらみで、購入時に高い家賃で満室でも購入後に3か月ぐらいで、みんな退去とかもある。(高く売るために仮想の満室)

〇建物1棟が近隣住民と揉めている。(ゴミ捨て場など)

〇半分以上の部屋で家賃滞納が日常的。

〇ものすごいクレーマーが入居中。

反社会勢力やチンピラの類が入居中

〇建物の老朽化が酷く、あっちこっちでクレームや修繕の日々。

やけに家賃安く、入居者のレベルが低くモラルに欠ける。

などたくさんあります。

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他の不動産会社で購入して、賃貸経営に傾いてきて、後がなくなったオーナーさんがよく弊社に駆け込んできます。

一緒に考えて、一緒に頑張って、満室稼働で経営が立ち直った時のオーナーさんの顔は、まったく違います。良い顔になります。

お祝いに飲みに誘ってもらって、酔っ払ってバカ話してると頑張って良かったですねーって、いつも思います。

調子に乗って、得た利益で奥さんに内緒でキャバクラも経営するから、管理してよーとか言われたりします。

私は、不動産しか出来ませんが、そう言ってもらうと嬉しかったりします。

賃貸不動産経営管理士

井上 達也

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