オーナー様は、自分のアパートやマンションに汚水槽の設置があるか把握してますか?
汚水槽ってなに?汚水ポンプってなに?
よく間違て認識しているのが、受水槽と汚水槽
どうちがうの?
受水槽は、給水する水を溜めるタンクみたいな物です。
マンションなどは屋上に設置されています。
これは、受水槽に一度水を溜める事によって、重なった時間帯の給水の使用量の確保や高層マンションなどは、上階に行くほど水圧が弱くなるのを防ぐなどの役割を持っています。
汚水槽は、道路などに埋設されている下水管よりも土地自体が低かったり、汚水管が低かったりなどした時にだけ、一旦、トイレなどの下水を汚水槽に溜めて汚水ポンプで組み上げて、下水管などに流す仕組みです。
んじゃ、下水管より低い時だけに設置されているの?汚水槽のないアパートやマンションもあるの?
その通り。設置は下水管本管よりも低い時だけなので、そうでないアパートやマンションには設置されていないのさっ。
汚水槽が設置されていたら、どうしたらいいの?
汚水槽があった場合に知っておきたい内容は、これを見てごらん。
1.「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」で、6ヶ月以内に1回の清掃実施が定められています。(東京都の指導では原則として4ヶ月以内に1回清掃実施。)
2.汚水槽の中にある汚水ポンプは、2台設置されている事が多い。
3.汚水ポンプの目安の寿命は約7年~10年ぐらい。
4.清掃を行う際には、酸素欠乏危険作業主任者又はそれと同等の者を責任者とし作業を行う。
5.清掃作業された際に作成された作業報告書の5年間の保存
6.汚水ポンプは、1台はメインでもう1台は予備的な存在だが、時間帯による汚水量で2台とも稼働したりしているので、1台が故障したら設置から10年以上の場合は、2台とも交換する。
などです。
ちなみに弊社で管理しているアパートが汚水ポンプの故障の時は、
何かトイレの流れが悪くて、外が臭い
と電話が入ったので、設備屋さんに下水の配管が詰まってるのかも?と点検を依頼しました。
どっかに汚水槽があって、汚水ポンプが止まっていると思うよー
どこに汚水槽があるか分からねーよ。
との事で、オーナーに電話して聞いたら
そんなの聞いた事ないよ。知らないよ。中古で買ってるから何も資料もないよ。
という状態で、自分で調べる事にしました。
まず、物件が川崎市多摩区なので「川崎市 北部下水道事務所 北部サービスセンター」に新築時の排水管の設計図がないかどうか聞きにいきました。
聞いたり調べたりするのに、所有者本人または所有者本人の委任状と所有者が確認出来る公的書類として、建物の登記簿謄本が必要です。
どうやら、新築時の下水管の設計図は、東京都目黒区の施設で保管管理されているようで、後日、北部下水道事務所の方が取りに行ってくれたので、再度、私もお伺いしてコピーを取らせてもらいました。
汚水槽を発見!
現地を見に行くと
フェンスの外の竹やぶの中にあった。
こりゃ設備屋さんも分からないよ。
そんで、こんどは汚水清掃屋さんを呼んで、急遽バキュームと清掃をお願いした。
室内もブルーシートで養生して、バキューム管が横断します。
汚水槽清掃の作業風景
敷地の中もバキュームホースが
これで、バキュームと清掃が完了です。
作業報告書をもらっていますが、写真付きなのでここでは乗せません。
思いっきりウ〇コなどが泡だって写っているので、控えます。
あとは、オーナーさんがお知り合いに汚水ポンプの交換を頼んだそうです。
金額が安くなるとの事だったので、オーナーさんにお任せしました。
年2回の定期清掃もやっていませんでした。
そりゃ故障しますよ。
管理受託の際は、徹底した物件調査と定期点検や定期清掃などのご提案も更に力を入れる必要があると感じました。
汚水槽と汚水ポンプのお話でした。